パソコン・レーシング

第22話


 昼の12時をすぎた・・ゴールまであと3時間だ・・しかしながら、「デジタル・マジック・チーム」は相変わらず4位だった。5位の「インテリジェント・チーム」とは、60処理ユニット程度の差があり、よっぽどのことが無い限り5位転落はないだろう・・しかし、CPU稼働率を下げて、慎重に処理をしていた・・

ジャンク屋「やはり3位に浮上するのは無理か・・」
ヤスオ  「ユナイテッド・チームとのユニット差は20程度・・3時間でなんとかできる範囲だが・・下手なことはできない・・」
ミキ   「ちょっと慎重になりすぎてるよ・・・・もっとユニット数を稼げるようにしようよ・・」
サトル  「ぼくもそうしてほしい・・」
エフマップ「いいか、今が一番大事なときだ・・焦ってはだめだ・・焦って勝利の女神に逃げられることはよくあるのだ・・」

ミキ   「どういうこと?」

エフマップ「このブイタウンズ・・耐久レース中に一度もダウンしていないだろ・・」
ミキ   「だから、もう少しCPU稼働率をあげようと言ってるのよ」
エフマップ「いや、一度もダウンしていないから大丈夫とは言えないのだ」
ミキ   「なんで??ダウンしていないから安定したマシンじゃないの」
エフマップ「メモリリークが心配なんだ・・大丈夫だと思っていたら、メモリリークでダウンするかもしれない・・21時間もいろいろな処理をやっている、メモリの状態は、かなりごちゃごちゃになっているにちがいない」

サトル  「でも・・・」(何かを言いかけたが・・すぐマサヒロが)

マサヒロ 「確かに、そうだろう・・下手に3位を狙うのは危ない・・それより、上位3チームのうち、挙動がおかしいマシンがある・・急激に処理ユニットを稼ぎ出したゲームランドチームのマシン・・それだけあわてるのは何らかの理由があるはずだ」
エフマップ「ひょとしたら・・ダウン寸前なのかもしれない・・ゲームランドチームとのユニット差は35程度、ダウンして回復に手間取ることでもあれば、追い越せる」

しかし、上位3チームはなかなかダウンする様子はなかった・・交代で昼食をとって、3時のゴールを目指す・・

・・・・続く


第23話

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