パソコン・レーシング

第14話


思い通りにならないことは世の中いっぱいある・・それは勝負の世界ならなおさらだ。マサヒロがユニット数を稼ぎに出たが、わずか20分後に追い越されて4位に落ちてしまった。3位と4位は雲泥の差だ。なぜなら決勝進出ができるのは3位までだからだ。

ヤスオ  「CPU稼働率は98%に達している、ベースクロックも上げているから、通常よりかなり発熱しているはず、冷却が大丈夫か心配だ」
マサヒロ 「おかしい、ユニット数を稼いでいるはずなのだが、じわじわ遅れをとっている」
ジャンク屋「今・・790処理ユニット、3位は798処理ユニット、ちなみに5位は763処理ユニット・・」
ヤスオ  「とりあえず、5位に追いつかれるまではまだ時間がある・・」
マサヒロ 「それまでに、なんとかしなければ」

3人でああだ、こうだと言いながら操作していた。
午前2時前、エフマップが仮眠から目が覚め控え室から出てきた。

エフマップ「もう午前2時か・・耐久レースが始まったのが昨日の午後3時だから・・半分くらいか・・・・それにしても、なにをあわてているのだ」
ジャンク屋「大変なんじゃ、4位に転落したのじゃ」
マサヒロ 「全力で運転したのだが・・・」

エフマップはブイタウンズを見た上で、今までの操作(運転)状況の説明を聞いた。

エフマップ「これ以上、スピードアップはできないとなると・・・」
ジャンク屋「となると????」
エフマップ「上位グループがコンシューマ向けOSだ、まだまだ何が起こるか分からないぞ、あわてる必要はない・・落ち着いてユニット数を稼げばいい・・」
ヤスオ  「上位グループがシステムダウンするかもしれないということですか?」
エフマップ「そんなことを期待してはずるいかもだが、レースと同じで相手がピットに入っている間・・要するに、ダウンしてメンテナンスしている間に追い越すようにすればいい」
ヤスオ  「そういえば、ブイタウンズは11時間ほとんどトラブルがないから・・案外いけるかも・・」
エフマップ「それに上位3チームの内、1チームはもう一回ダウンすればリタイアだ」
ジャンク屋「そうか安心した・・それじゃわしは仮眠をとるから・・後はよろしく」

ヤスオとマサヒロはどうも徹夜するつもりのようだった・・
・・・・続く


第15話

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